『安いニッポン 「価格」が示す停滞』を読んでみたら、これからを考えるきっかけになりました。

どうもぼんつぶです。

本日は、最近読んだ本『安いニッポン 「価格」が示す停滞』中藤玲 は色々と考えさせられる本でしたのでこれまたぼんつぶ的に紹介したいと思います。

この本を読めば日本の現状を含めて理解できると思います。

興味のある方は、下からも購入できますのでよければ参考にしてください。


ディズニーランドもダイソーも世界最安水準 物価の安い国ニッポン

みなさんは、この現実を知っていますか??

ぼくらの夢の国ディズニーランド、日本人には入場料さえ高いと感じますが、実は世界のディズニーランドで最も安いんです。
日本人にとっては、アタリマエのこと。。。。
ダイソーは100円均一、これ、日本だけなんです。
タイでは約210円、、、それでも中間層に人気!!

日本は、長期のデフレの影響もあり、購買力も落ち、世界でみても物価が安い国になっています。

バブル期は、日本人が世界に出かけ、通貨差などもあり、ブランド品を買っていました。
今、日本は、中国人が爆買に来ています。これを日本品質が魅力ということだけで片付けることはできません。

日本は世界でも安い国になっている。この現実を受け止めなくてはなりません。

僕らはそんな時代にいます。

年収1400万円は低所得?? 人材の安い国ニッポン

港区の平均所得1200万円、これを聞くと夢がある。高年収と思うのが日本人ではないでしょうか。
しかし、この年収、サンフランシスコでは「低所得」と言われます。
30年間賃金が伸びない日本の現実は、ものすごく厳しいものです。

さて、ではなぜ、ここまで賃金があがらないのか。
この理由は
① 労働生産性が停滞している
② 多様な賃金交渉のメカニズムがないこと

これは普段社会人をしている人は耳にタコかと思います。
さて、人材に関して日本が今後抱える問題も記載がありましたので紹介します。

それは、今後の社会は、中高年のサラリーマンにとって冬の時代だということです。

これは、賃金があがらない中でも企業は成長のために優秀な人材を必要とします。
そうなれば、初任給や優秀な人の賃金値上げは欠かせない要件ですが、生産性も低い会社に賃金を上げる力があるわけがありません。
ではどうするか、若手や優秀な人の賃金を上げるために中間層の給料を下げる、中間層のコスト削減ということが行われます。

この状況を聞いて、あれ??と思う方は察しが良いですが、もうその波は始まっています。
黒字リストラです。企業にとって、生産性が低いのに給料が高い中間層を手放したい。この思いが顕著になっていくのです。働かないおじさんに代表するようなのはどんどん削減していきたいというのが本音ではないでしょうか。

働かないおじさんたちにすれば、若いときに買い叩かれた、安い給料で報いたのだからと言う思いがあるかもしれませんが、現実はそうは行きません。こういう厳しい経営状況や国の状況において、企業というのは冷たいものです。

買われるニッポン

さて、物価が安い国、人材が安い国がどうなるかの答えはみなさん分かるのではないでしょうか。
それは、外資マネーの流入先になるということです。

ものすごく簡単にすると、買われるニッポンということです。

不動産、技術、人材

不動産で顕著なのは、北海道のニセコです。
今、ニセコには多くの外国人が訪れ、多くの不動産が買われています。
北海道がまとめた基準地価によるとニセコがある地区の上昇率は2019年に66.7%であり、全国4年連続で全国住宅地のトップになったとのことです。
ラーメン一杯2,000円、ハンバーガーセット2,000円、安い日本の中で高い日本のエリアですが、それでも海外の人にとっては、安いというのが現実です。
日本がすでに日本人の街でさえなくなってきたということです。

さて、次に技術面を見てみます。
皆さん、日本の中小企業がアジアの国の町工場になっているのをご存知ですか??
銀行が助けない、大企業が助けない。
廃れるしかないように思われる日本の町工場ですが、その技術力は技術の国と言われた日本のままで高いのが特徴です。
そんな技術を活かし、現在では、海外の企業が町工場を買収し、海外のためにその技術を使うことが多くなりました。

この流れを聞くと、あれ??それって日本で中国製が多く売られているのと似てない??と思った方は察しが良いです。かつて、日本が中国で多くの品物を作り、日本で販売していたことと似たことが現在、日本でも起きているということです。

未来と対策

さて、この現状を考えるとこのままだと淘汰されてしまうということです。

企業の上層部はすべて外国人、水産物なども買い負けてしまう。
日本語しか話せない日本人、日本の作業しかできない日本人に待つのは、外国人に雇われ、簡単な仕事しかできない、低賃金。という可能性です。

この現実に気づかないと、今まで通りに生きることが難しくなるということです。

今まで通りでいるために、変化することが大切です。

安いニッポンから抜け出す方法は様々です。この本の中では、以下のような対策が載っています。
多くの方法があると思いますが、一部のみ紹介します。

① 適正価格というものに慣れる必要がある。
 日本の安さを企業努力と表現することは簡単であり、最も偉そうな評価です。(企業努力が大事であることを否定するものではありません。)
 しかし、ここまでに見てきたなかで、分かること、『日本の安さは、日本が貧しくなっているということ』です。
 安さの魅力は否定しませんし、一人の消費者目線でみれば、安いことに越したことはありません。しかしながら、この安さの理由、裏側にあるもの、日本の未来を考えると『日本(特に働き手世代)が豊かではなくなっている』ということです。
 日本人のマインドとして、難しいかもしれませんが、「質が高いものやサービスにきちんと対価を払うことは当然」と認識し、適正価格に慣れることが大切です。

② 人的投資を行う。
 企業は儲かっても人的投資や無形資産投資をせずにお金を溜め込んできた背景があります。
 これからを見据えるのであれば、企業はコストカットではなく生産性を高める投資をやる。
 個人も自らの人的資本を高めるためにスキルアップに注力する。

これらが大事なように感じます。

おわりに

この本を読んで感じたのは、率直な危機感です。

子供を持つ親として、子に対しても世界を意識できる環境を提供することはもちろんですが、自身も今後の社会を生き残っていくために、個人の能力・人的資本を高める必要があると感じました。

この本の内容にかかれている未来は、過剰だと思う人もいると思いますが、この本の内容が現実になるかは自分たち次第であり、いま、僕たちは大きな岐路の上にいます。
本の内容では、もう安い国なので、すでに遅いという見方もできますが、、、、

この本では安い原因がはっきりしていないようにも感じます。
それは、物価が安いから賃金が安いのか、賃金が安いから物価が安いのか。各々に意見があるという印象です。正直その答えを出す必要も無いくらい日本は世界でおいてかれている国ですが、、、、

とはいえ、僕たちは悲観ばかりしていても始まりません。

現実は受け止め、今から変わる努力が必要です。

今から英語、ITの能力向上に励もうと決意したぼんつぶでした。

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