建物価格を考える際の考え方 建物価値の類型について

こんにちは〜 ぼんつぶです。

さて、今回は建物の価値を考えるにあたって、どのような考え方(類型)があるのかを少し紹介したいと思います。

物の価値は、需要と供給で決まるのが世の常です。そこは前提になりますが、どのような考えで価格が考えられているのかを書いていきたいと思います。
ただし、物の価値の決め方は様々な考えがあります。あくまで一般的な紹介なので、ご自身の不動産等を考える場合はこの他の個別事情等を考慮して考えてください。

現在、建物の価値ってどうやって決まっているの??とか
建物って自分が思っているより高いんだけどなんで??とか思っている人に向けて参考になればいいなと思います。

この記事では以下を中心に記載します。

  • 建物価値の3種類の類型
  • 新規取得者が途中売却すると損する
  • 参考 欧米の考え方

それでは行ってみましょう。

建物価値の3種類の類型について

 一般的に、建物価値は以下の3種類があると気づくと思います。(これは物の価値を見ると感じることではないかと思います。)

  1. 物理的価値
  2. 市場価値
  3. 主観的価値

今回は各々を簡単に説明したいと思います。

1.物理的価値

 物理的価値は、建物が物理的に何年使用可能かを基準に評価する考え方です。
 例:築10年の木造住宅 建築費3000万円(再建築費も3000万円) 耐用年数30年の場合
   この場合は、再建築費3000万円をベースとして、評価は2000万円となるいった具合です。

2.市場価値

 市場価値は流通市場で売りに出したと仮定して、いくらで売れるかを基準に評価する考え方です。
 前回の記事で紹介した、「売りに出したら売れる価格です」
 例:上記の木造住宅の場合、築10年の木造住宅なら半値くらいといった具合です。

3.主観的価値

 主観的価値とは、建物所有者が建物をいくらと思っているかを基準に評価する考え方です。
 例:上記の建物の場合、独創的な間取りで作った注文住宅だから1700万円くらいかな〜とかいった具合です。

文字にしてみると意外と「あ〜確かに〜」ってなりませんか??

大事なことは、上記の考え方はどれも正しいということです。
どれが正しくて、どれが誤りということはないという現実です。

この区分を理解していないと、「なんでこの物件はこんなに高いんだよ!!」と思うわけです。

3種類の相互関係からわかること

多くの場合、上記3種類を価格で見てみると、以下のような関係性が表れることが多いと思います。

主観的価値>物理的価値>市場価値

これらを考えるときに、考え方の混同は避けるべきと思います。
多くの場合、建物の市場価値を考えるときに、物理的価値と混同することがあります。
物理的価値は「客観的な価値」ともいえますが、市場価値は「売りに出したら売れるよね」って価格です。
それぞれの価値は誰のどのような思惑が入るのかを考えれば、上記の関係性を理解しやすいと思います。

まずは、主観的価値です。
これは分かりやすく「売主」の主観で形成されます。誰でも1円でも高く売りたいという感情が出ます。
その観点からすれば、こだわりの間取り、愛着等々を考慮すると物理的価値より高く売りたいと思うわけです。(特別な事情を除きます。)

次に物理的価値です。

これは、客観的な価値とも言えるので、その点で言えば売主・買主の双方に理解されやすい価格と思えます。
しかし、売主と買主で感じる価値の違いは建物では大きいのが実情かと思います。
売り主にとってのこだわりの間取り等は買主には不要な間取りである場合などがあるからです。

最後に市場価値です。
ここには買主の意向がかなり入ります。誰でも1円でも安く買いたいという感情が出ます。
物理的価値より高額な金額提示は疑問を感じ、自身の価値観で当該物件をはかると、物理的価値より落ちるという具合です。

実はこの建物価値の関係性からわかることは、以下のことです。

地価が大きく値上がりした場所などの特別な事情を除き、『建物を途中で売却すると、当初取得の所有者に大きな損失が発生する場合が多い。つまり、建物は当初取得の所有者が使い切ることが大切』

参考 欧米の考え方

私は、欧米に住んだことがないので、これは参考です。

欧米では日本と異なり、古い建物を大切にするとのことです。

築80年等の物件が大切に使用されており、日本とは建物に対する主観的な価値等の考え方は異なるといえると思います。私自身、古民家というのはその歴史など感じ取れて大好きですので、築80年等の物件が今も現役で使われるというのは、嬉しく、とても興味深いです。

価値という観点で言えば、欧米においてはこの3種類の価値の差はあまりないのではないでしょうか。

これは善し悪しではなく、歴史や文化等の違いと思いますが、このような違いはとても興味深く、どのような違いからなのか知りたくなりませんか??(今後しらべたくなってきました)

以上、ぼんつぶでした。

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